格付けしあう女たち

今日のロンドンハーツの『格付けしあう女たち』を見て思ったのは、
はるな愛に決定的に欠けているのは、男に対する諦観と断念だ。

格付け1位となった安めぐみの“腹黒さ”は、ある種の同性からすれば、男からのどんな話題にも愛想よく相手をする態度を指して媚びと見えるからそうなるのだろうが、それは無関心だからできることなのだと思う。


数年前まで「トゥナイト2」という深夜番組があった。

風俗から世評を理解するという趣旨であったが、番組の終盤ではそんな批評性を失い、ただ風俗を、つまりは(多くの場合、男性の)欲望の有り様を陳列して見せるだけのものになっていた傾きがある。

その番組でレポーターを務めていた彼女は、うっすらと嫌悪の差す顔つきを見せることがあった。

だいたいが「これが現実だ」といった講釈から、あえて恥ずかしがらせようとする山本晋也に向けてのもので、笑っていなす際の冷ややかな目つきはひときわ印象的だった。

そうしたある種の思い込みやパターンで向かってくる相手にはパターンで返す。
それを指して愛想を振りまく媚態に見えることがあるのだろう。

しかし、「ひとりでお酒を飲むのが好き」や「ひとりで生きていける」ということをロンドンハーツでも幾度か聞いた覚えがあるが、媚びとは離れたところに彼女はいるのではないか。

露悪的なさとう珠緒というところか。