2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

安心の源

動物にとって食と性をめぐる争いは日常の出来事であり、かつ葛藤の源である。 動物は食を個人的なものとして争いを避け、性を公開することにより、所有を専らとする競合関係に陥らないことで、葛藤を解消しようとする。 しかし、人間はわざわざひとりで食べ…

ファンドレイジング

本日より日本で初めてファンドレイジングを専門とする会社「ファンドレックス」を起業した、鵜尾雅隆さんのインタビューが掲載されます。 ご笑覧ください。 ファンドレイジング。 あまり馴染みのない言葉だが、これはNPOや公益法人が活動するために必要な資…

『蟹工船』よりリアルな幸福の下降線

経済行動学【後編】 経済学が想定する人間像は、「合理的な判断を下せる人たちが自分の利益を追求する」といったものだが、 私たちの日常の振る舞いは明らかにそれを裏切っている。 実はそうした合理的な行動モデルは、近代社会が生んだドグマに過ぎないとい…

アンボス・ムンドス

『アンボス・ムンドス』桐野夏生を読了。 誰しも切なさを押し殺して日々生きている。針で突けば皮は容易く破れ、血が噴出するくらいの思いを抱えている。 そういったことに、沈む夕日を見たり、人気のいなくなったエレベーターの中に取り残されたとき、不意…

経済は感情で動いている

2002年、ノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンは、経済学と認知心理学を統合した。彼の影響でがぜん活気づいたのが「経済行動学」だ。 研究者たちは、人の感情や直観、記憶を重視し、現実に即した経済学を再構築しようと試みている。 「行動経済…