2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

虫の世界

昆虫の眼に映る世界は、人間が見ているよりもずっと抽象的なのだという。 いま一匹のアリが白い斑点のある葉っぱを歩いている。彼の足下の光景は、歩行にしたがって緑、緑、緑、白、白、緑というふうに変わって行く。 言うなれば、これはB、B、B、A、A、Bと…

世界の終わりと始まり

『この世界の片隅に』を描き終えた後、こうの史代さんは「漫画家を辞めよう」と思ったそうだ。それくらいこの作品には、吹き荒れる暴力の中で育まれる哀歓が丁寧に描かれている。 続く限り、生活は続く。それが抗い難い戦時下であろうとも。http://www.mammo…