2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

所有欲

虎は虎同士で争うことはあるが、決して獲物を狩るように仲間を殺しはしない。 だが人は獲物を狩るように、同種に向けてナイフを閃かせ、銃口を突き付ける。 ニホンザルは食料資源の所有を巡って闘争するが、仲間を殺害することはなく、 優劣の確認に終始する…

不求

求めようとすること自体が求められない理由になる。対象を見ようとすることそのものが、「見ようとして見る」ものしか私に見させない。確定されていると同時に確定されていないものが常に対象になっている。方法が肯定され続ける限りは、それは見えてこない。

ダイアローグ

ご笑覧いただければ幸いです。デヴィッド・ボーム『ダイアローグ』

全方位的思考

人は自らの顔を直接見ることはなく、また背後を見ることもできない。自己の同心円上に世界を見つめなる主体こそ「自分だ」と意識したとき、 顔や背後を直接見ることのない自己が生まれる。 全方位にものごとを考えるとは、 見なれたそのようなやり方で精緻に…

スワニスワフ・レッツ

誰がテーゼとアンチテーゼに、きみらはジンテーゼになりたいかと きくだろうか きみの夢について語るな フロイト学者が権力の座につかぬともかぎらぬ 「進歩バンザイ」とひとびとが叫んだら つねに問え―「誰の進歩か」と すべては人間の手の中にある だから …

反転

思考は、世界に存在する事物を対象化する。 私に対する事物を見ることで思考は生まれる。 私に対する事物は、私にとって常に反転している。網膜が上下を逆転し、脳がそれを反転させている。 私は世界を「ある見方」で見ている。 それを知って、「あるがまま…