2008-06-26 犀の角 自分が傷ついたと言い募る者は、常に誰かを加害者に仕立て上げる。あれが私を苦しめるのだと言い、その因果に固執する。 その苦みは、かつては甘美だったにもかかわらず。それを足かせにしているのは自己なのだ。 いったい前と後では何が変わったのだ。 起きたことは何も変わってはいなかった。 幻痛が人を偏在させる。 「犀の角のようにただ独り歩め」とは、因果の関係を断ち切ることではなく、 すべての因果を相関的に見ることかもしれない。