2008-05-29 所有の記憶 あらゆる事物は滞ることなく移ろい行くことが、疑いようのない事実ならば、 私は何かを確かに所有することなどできない。心理を記述し、後生大事に記憶として取り置くこともできない。 記憶は池に投げ入れた小石の水面に広げる波紋のようなものだ。 起きた事実とは、小石と水との出来事によって生まれた別の何か。