人為的介入

対象化とは、非常に汎用性の高い行為だ。

歴史であれ、ビジネスであれ、心理であれ何であれ、あらゆる出来事についてクリティカルに考える上で欠かせない。

それが有効なのは、人為的に物事に介入している自覚を伴うときだろう。
長さの概念を以て初めて長さが量れるように。


したがって、対象化とは、あるフレームによって事物をとらえ、介入した時に立ち現れる反応であり、それは問いに対する、問いに応じたリアクションであっても正解では決してない。



対象化とは、いままさに目の前にあるものを扱うのではなく、出来事を分節する以上、起きたことしか扱えない。
出来事は常に対象化する行為をすり抜けて存在し続けている。


対象とは、それが在るという事実。
対象化とは、在ることについての記述であり、それは存在の残照のようなものだ。