局外の視座


朝日が昇るというときの、その昇るとは、下から上への運動を意味しているだろう。


だが、地球と太陽の関係において、上下にあたる運動とは何を指しているのか。
その概念で両者の関係を表すことは不可能だ。



二点間の距離を往来する単線の動きをしているものなど宇宙にはない。
それは自我を支点にしたときのみ発生する。


陽が昇ることは、私にとってこの上ない事実だ。
だからこそ、それが事実であればあるほど、真実から遠い。


幸いにも局外の視点に立つというモデルを通じて、それが真実ではないことを知ることができる。



原理とは、自我を去るときに現れる、常にそれではない何かなのかもしれない。